INTERVIEW

"ケアマネの経験があるからこそできること"が、きっとあるはず。

ライフコーディネーター 本清 量子

  • "人が好き。人と向き合いたい"

    あいらいふのライフコーディネーターになるまでの経緯を聞かせてください。

    20代で結婚・出産を経て、子育てをしながら続けられる仕事を探していた時期に、看護師の母から訪問介護員(ホームヘルパー。以下、ヘルパー)を勧められたことがきっかけとなり、介護業界に進みました。ヘルパーを3年間続けた後、2006年に社会福祉法人に入職して訪問介護事業所の立ち上げに携わり、歳でケアマネジャー(以下、ケアマネ)の資格を取得。最終的に、自宅での介護をサポートする事業所の管理者を務めるに至りました。介護業界に足を踏み入れてから年が経ち、気づけば管理に専念する立場になっていたのです。

    けれども、もともと人と接することが好きで始めた仕事だったので、"人と向き合いたい"という想いが消えることはありませんでした。そんなある日、「あなたにぴったりの仕事がある」と知人に勧められて、有料老人ホームの紹介業という職種があると知り、強く興味を引かれました。在宅介護の世界で長く働いてきたからこそ、できることがきっとある。もう一度、人と向き合って働きたい。その想いが募り、紹介会社への転職を決意しました。

  • #専門職の経験を強みに
    現在の暮らしを支えるという選択肢

    ライフコーディネーターとして心がけている点や、自分ならではの強みはありますか?

    ご相談者は、施設への入居を急いでいる方ばかりではありません。ですから、最初の面談時に、ご相談者のお悩みや不安、ご要望をすべて引き出せるように、じっくりと時間をかけて傾聴します。次に、その内容を整理して、一つひとつのお困りごとを解決するための制度や窓口につなげていくのが、私のスタイルです。

    そのときに役立つものが、長年のケアマネとしての業務を通じて培ってきた、介護保険制度に関する実践的な知識と経験でした。利用可能な行政・医療・介護機関や制度を挙げて、申請窓口や手続きの仕方までご案内することもあります。自分だけでは解決できない問題であれば、担当のケアマネやソーシャルワーカーの方々とも積極的に連携します。

    もともとご相談者の多くは、ケアマネやソーシャルワーカーの方々にとって、信頼関係を築いた大切な方。その大切な方を託されたのですから、いつか来るご入居に備えた支援だけではなく、責任を持ってご相談者の現在の暮らしを支える選択肢につなげたい。それが、ライフコーディネーターとしての私の使命だと自覚しています。

  • 単なる施設紹介業ではない。
    地域連携の輪につなげる役割を果たす

    あいらいふのトータルサポート事業には、どのような考えを持っていますか?

    長年、介護業界と施設の紹介業に携わり、独り暮らしの方や、ご家族がいても支援を頼めないご高齢者が増えていると感じています。そういった方々をサポートしたいと思っても、ケアマネという公的な立場では、できることが限られる側面があるのです。介護保険では賄えない多様なサービスが必要だと、常々考えていました。

    例えば、食事も買い物もままならない身体状況の、独り暮らしのご高齢者がヘルパーに食事の用意を依頼するとします。そのために、まずは足の踏み場もないほど物やゴミが散乱したご自宅を、ヘルパーが通える環境にしなければなりません。玄関から台所までの動線を確保し、冷蔵庫や水道、ガスコンロを使用できる状態にしたい。しかし、親族にも頼れず、介護保険も申請前で使えない。何日も何週間も待っていたら、ご相談者のお身体の状態はどんどん悪化してしまう…。すぐに頼める掃除・片付けや、配食など介護保険外の自費サービスがあれば、と切実に感じるケースに、かつて何度も遭遇してきました。

    あいらいふにはシニアライフを支えるトータルサポート事業があります。必要に応じて、適切なサービスのご紹介が可能です。見守りや家事代行などの日常的な支援から、施設への入居にともなう引越しや片付け、あるいは不動産の管理・売却仲介といった専門的な内容まで、幅広いサポートがそろっています。

    私が入社した決め手の一つに、この事業の存在もありました。あいらいふは単なる施設紹介業ではなく、ご相談者の現在の生活を支えるために、多様な選択肢をコーディネートして差し上げることもできるし、必要に応じて、行政や医療、介護など地域連携の輪につなげる役割を担う機会も増えています。そうした役割が期待される会社で働くことに喜びを感じています。

  • ご高齢者が孤独にならない場づくり

    自分自身と会社の将来について、どのようなビジョンを思い描いていますか?

    機会があれば、ご高齢者が孤独にならないような場をつくるお手伝いをしたいと考えています。例えば子ども食堂のように、シニアのための食堂があっても良いのではないかと。実は私は、調理師免許を持っているので、あいらいふがご高齢者の食に関わるサービスを展開する未来があれば、資格を活かして積極的に参加したいですね。

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