【知っトク「注目のトピック」vol.02】750万人の「大」終活時代。 令和に生まれた民間資格 「おひとりさま終活士」とは?
「おひとりさま終活士」という言葉を耳にされたことはありますか?単身で暮らす高齢者が増え続ける中、ご自身が亡くなる前後のさまざまな事務手続きについても、元気なうちからきちんと管理しておきたいという前向きな需要が高まったことによって生まれた、令和の時代にふさわしい新しい資格です。
5人に2人がおひとりさま?
独居社会をどう乗り越えるか
「おひとりさま終活士」は、顧客のライフプランに即した資金計画やアドバイスを提供するファイナンシャル・プランナー(以下、FP)の方をメインターゲットとした、おひとりさま世帯の終活・生涯設計・支援サービスにおける総合アドバイザー資格です。FPのほかには、介護施設や社会福祉協議会の福祉課などにお勤めの方の取得を想定しています。
入院時の保証人や、認知症になった場合の後見人、介護申請手続き、死亡時におけるご遺体の引き取り、公共料金の解約など各種の手続き…。単身世帯や、高齢のご夫婦のみの世帯がいずれ直面する悩みは、増えることはあっても減ることはありません。
2025年には、65歳以上で一人暮らしの高齢者が752万人に達し、5人に1人が家族に頼れない「おひとりさま世帯」になると言われています。当たり前に家族や親族のサポートを得られた時代から、死後の手続きを任せる相手が見つからないまま最期を迎えることが往々にして起こりうる社会への転換期にあって、アドバイザーのサポートを得ながら自らのエンディングを飾る、積極的な終活のニーズは年々高まっています。
「おひとりさま終活士」は、終活の専門家として認知症や介護、死後の手続きなどに関する知識を修めており、おひとりさまはもちろん、配偶者や親御さんの終活や相続についても、アドバイスを与えることができます。また、おひとりさま自身が想定できていない部分を先回りしてサポートすることも可能です。有資格者による無料相談や終活セミナーも行われていますので、お悩みごとのある方は、一度申し込まれてみてはいかがでしょうか。
あいらいふ入居相談員が講師に
Webセミナーを開催
あいらいふでは、同資格の取得を推進している一般社団法人 包括あんしん協会と連携して、2022年12月7日に「ご存じですか? 無料で相談できる有料老人ホーム紹介センター」と題したWebセミナーを開催。当日は増渕真之相談員が講師を務め、「おひとりさま終活士」の資格取得を目指すFPの方々を中心に、多数の聴講をいただきました。
講義では、老人ホーム紹介センターという事業形態と、同事業が社会において果たす役割を解説し、ホーム探しのポイントとエピソードをご紹介しました。また、膨らむ社会保障費の問題と、介護保険におけるサービス切り下げの流れにも触れ、一人ひとりが自衛を求められる時代において、老人ホーム紹介センターは「おひとりさま終活士」資格を保有するFPと手を携え、高齢者のバックアップ体制を築いていくべきとの呼びかけが行われました。
核家族化や少子高齢化の中で、〝頼れる終活アドバイザー〟の需要は高まっています。
「老後とお金の問題は永遠のテーマです。おひとりさまの明るいシニアライフ実現に向けて、われわれが手を取り合っていきたい」と語る増渕相談員。
おひとりさま終活サポートサービス
「おひとりさま終活士」
https://anshins.or.jp/
介護情報誌『あいらいふ』編集部
【誌名】『あいらいふ 2023年2-3月号』
【概要】 初めて老人ホームを探すご家族さまの施設選びのポイントをさまざまな切り口でわかりやすく解説。著名人に介護経験を語っていただくインタビュー記事他、人生やシニアライフを豊かにするためのさまざまな情報や話題を取り上げて掲載。
【発行部数】4万部
【配布場所】市区役所高齢者介護担当窓口・社会福祉協議会・地域包括支援センター・居宅介護支援事業所・訪問看護ステーション・病院・薬局など1万か所