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私の「介護・医療記事」の読み方 Vol. 32

〈特別編〉介護情報を伝える上で、どんな点に注意を払っているのか?

人生100年時代と気負うのでなく、もっと自然に、 軽やかに生きてもよいという思いを伝えたかった

インタビュイー写真
「吉沢先生は、自然に気楽に気分よく生きている方です。よくある高齢期の生き方とは、違ったもう1つのモデルだと思います」
profile

株式会社 PHP研究所

第一事業経営統括部 普及企画課 課長

前原真由美

東京都生まれ。1997年にPHP研究所に入社。営業業務、書店営業を経て、2008年に文庫出版部へ。10年間、歴史から健康実用、自己啓発までPHP文庫の幅広いジャンルを手掛けてきた。18年5月より現職。好きな言葉は、「青春とは心の若さである」。

2018年に100歳を迎えた家事評論家の吉沢久子さんの本が売れています。PHP研究所の『明日も前へ』も、その1つ。高齢期を生き抜く実用情報を徹底的に整理するというより、肩の力の抜けた書籍。しかし、これもまた人生100年時代の貴重なテキストの1つと言えそうです。編集を担当した前原真由美さんに、この本に傾けた思いをうかがいました。

「何もかも自分で」ではなく、他の人に頼って生きる

 

 2018年に100歳を迎えられた家事評論家・エッセイストの吉沢久子先生。その節目にあたり、先生が96歳のときに刊行された人気エッセイ『明日も前へ』を文庫化させていただきました。
 この本でつづられている先生の暮らしや生き方に触れたとき、私が、まず驚いたのは「96歳で独り暮らしができる」ということ。自立した生活を続けながらも、何もかも自分で行おうとするのではなく、できない部分は線引きをして他人に頼っているところが勉強になりました。
 現在の超高齢者は女性が圧倒的に多く、伴侶に先立たれて独り暮らしをしている方が少なくありません。その生活に不安を感じていたり、まわりに迷惑をかけたくないからと独り暮らしをあきらめる方も多いようです。そういう方達も、この本の「もっと人に頼ってもよい」というメッセージで気が楽になるのでは。身体のことに気をつけ、他人とのつながりを保つようにさえしていれば、高齢でも独り暮らしは可能だということを、この本を通じてお伝えできればと思いました。

 

 

「年齢を重ねても、できる範囲で楽しめることがあるのでは?」

 

 タイトル通り「前」を見つつ、とはいえ絶対に長生きしたいという気負いもない。年齢とともにできないことが増えても、できる範囲で楽しめることはないかと柔軟に考える。起床時間は決めず、時には夜更かしもする。吉沢先生は、正に「自然に気楽に気分よく」生きている方です。
 この本は理論やアドバイスというより、そんな先生という存在自体をお伝えする本だと思っています。先生の生き方に触れると、「こうすべき」という枠を取り払い、もっと軽やかに生きてもいいと感じるはず。「人生100年時代」の今、多くの方に参考にしていただきたい1冊です。

2018.12 あいらいふ 掲載

取材: 堀江玲子 / 撮影: 坪田彩

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