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厚生労働省の担当者が語る 第 7 回

「医療・介護のダブル報酬改定」で変わる私達の暮らし

「生涯を通じて、食事や会話を楽しむために。 『ライフステージに応じた口腔機能管理』に 向けた改定を実施しました」

診療報酬の改定で、高齢者の歯科・口腔分野のあり方は、どう変わっていくのでしょう。報酬改定で、歯科分野を担当した厚生労働省の保険局医療課の高田淳子さんにお話をうかがいました。
インタビュイー写真
「誤嚥性肺炎は、口の中を衛生的に保つことで抑えることが可能です」

厚生労働省

保険局医療課 課長補佐

高田淳子さん

齢毎に異なる「歯科治療のニーズ」

 

 

 高齢になると、「うまく噛めない」「飲みこめない」「滑舌が悪くなった」など、お口周りに、さまざまな問題が出てきます。そうした課題に対して、歯科医師や歯科衛生士が、医療の面から、お手伝いする―そのような役割が重要性を増しています。
 そこで、今回の診療報酬改定では、虫歯や歯周病の治療としてスケーリングをしたり、かぶせものや入れ歯をつくるといったこれまでの治療ニーズから、「ライフステージに応じた口腔機能管理」という新たなニーズに対応するための改定が行われました。「噛めない」「飲み込めない」などの原因が、噛み合わせや舌の動きなどによるケースも少なくありません。
 実際、加齢とともに、身体だけでなく口腔の働きも低下してきます。こうした患者さんをできるだけ早く見つけだし、サポートすることによって機能の低下を防ぐ取組みを進めていきます。

 

 

「紹介体制を整え、切れ目なく患者のニーズに応える」

 

 

 医師や他職種との連携も重要です。大きな手術の前後に、口の中を衛生的に保つことで、術後の状態が安定して早期の退院につながることがわかっています。また、高齢者に多い誤嚥性肺炎は口の中を清潔に保つことで抑えることが可能です。こうした役割を果たすには、医師や歯科衛生士、栄養士や介護スタッフなど、他職種の連携が欠かせません。
 診療報酬改定では、かかりつけ歯科医の機能も充実させました。歯科訪問診療や口腔機能のリハビリなどひとつのクリニックで対応できないものについては、対応できる歯科診療所を紹介するなど、診療所どうしの連携体制を整えることなどを進めたいと考えています。
「おいしく食べる」「楽しく会話する」ことは、豊かな人生を過ごす上で欠かせないもの。歯科診療がそのためのお手伝いをできればと思っています。

 

 

※月刊あいらいふ2019年1月号21頁を再掲載したものです。

2019.01 あいらいふ 掲載

取材: 横井かずえ / 撮影: 近藤豊

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