相談事例

身元保証人がいなくても老人ホームに入居できますか?

〈ご本人さま〉80代 女性 要介護1
      ご家族さまと同居
〈ご家族さま〉息子さま
〈入居ホーム〉サービス付き齢者向け住宅

息子さまご夫婦と同居する80代のお母さまは、息子さまの奥さまと折り合いが悪く、毎日言い争いが絶えません。料理の味付けから洗濯物のたたみ方といった細かいところまで、お互いに言い分があるようで、息子さまは2人の仲裁に入るのに疲れていました。

別々に暮らしたほうがみなにとってよいという結論になりましたが、お母さまは要介護1で独り暮らしには不安なご様子。ケアマネジャーさまのすすめもあって、これを機に老人ホームへの入居を検討し始めました。

入居費用負担と身元保証の問題

いざ老人ホームを探してみると、思っていた以上にお金が必要ということがわかりました。困惑した息子さまご夫婦はケアマネジャーさまに相談。弊社を紹介され、ご連絡をいただきました。

お母さまは預貯金がほとんどなく、年金額も多くありません。しかも、息子さまの奥さまは、「ずっと嫁姑問題に悩まされ苦労してきたので、自分たちの生活を犠牲にしてまで老人ホームの費用を捻出するのは嫌」と主張されました。

お母さまと奥さまの関係は修復が困難なものと理解し、それならば場所にこだわる必要はないと考え、予算重視で郊外の老人ホームに絞って選定を開始しました。さらに、「もう息子たちの世話になりたくないから、身元保証人にもなってほしくない」と言うお母さまのご要望に応え、身元保証会社を紹介することにしました。

負担のない距離感が大事

お母さまは要介護1でしたが持病もなく、お食事やトイレは自立されていたので、郊外にあるサービス付き高齢者向け住宅をご提案しました。オープンしたばかりできれいだったこともあり、見学したその場で入居を決めました。

「やっとこれまでのギクシャクした関係を解消できるよ」とホッとされたお母さま。しがらみから解放され、お母さまも息子さまご夫婦も、今はそれぞれ快適に過ごしていらっしゃるとのことでした。

ポイント

● 老人ホームに入居する場合は、入居するご高齢者に代わって責任を負う身元保証人が必要です。緊急時の連絡、老人ホームへの利用料支払いの連帯保証、病院での治療方針の判断、老人ホームを退去する際(死亡を含む)の身柄の引き取りなどを行います。
● 一般的にサービスが同程度の場合、都心より郊外のほうが割安です。

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