老人ホームの部屋の選び方や理想的なレイアウト

「老人ホームは、住まい」といわれます。そう考えると、どの居室を選ぶかは、大変、重要なポイントです。また、居室のレイアウトも重要なポイントとなります。今回は、条件の違う2つの居室選びで迷ったらどうすればよいのかをお伝えします。
居室選びの重要なポイントは、食堂までの「中途半端な距離」
お部屋選びというと、マンションやアパートを探すときの感覚で、角部屋や南向きの部屋がよいと思いがちです。実は老人ホームの場合、「よい部屋」の基準は異なります。重要なポイントの1つが、食堂までの距離。日々、食堂まで歩くことも、生活リハビリの大切な一部です。その意欲を最大限に保つためには、食堂から遠すぎず近過ぎない、「中途半端な距離」がよいのです。
あえて「にぎやかなお部屋」を選んだ方がよい場合とは
また、食堂の近くのお部屋は、静けさを求める人からは敬遠されがちですが、ベッド上で過ごす時間が長い方には、リアルな生活音が聞こえる、多少にぎやかな環境がおすすめです。
一般的に見学は、ご本人に代わって、ご家族が行うケースがほとんどです。ご自身が住む場所ではないだけに、「複数の居室をすすめられても困ってしまう」という声をよく聞きます。逆に、ご家族の感覚でよかれと選んだ居室がご本人にとってよい居室になるとは限りません。例えば、一般的な老人ホームの居室は約18m²で、居室内にトイレが設置されています。初めて見学するご家族は「部屋が狭い」「居室内にトイレがあるのは抵抗感がある」などと思いがちです。ですが、実際に入居するご本人にとっては、居室がコンパクトにまとまっていることが快適な生活同線であり、トイレが近くにあるということで精神的な安心につながることもあります。
居室のレイアウトを見る時のポイント
老人ホームは、ご高齢の方向けに建てられておりますので、極端に住みにくいレイアウトの居室はないですが、車イスを使う場合の通路、収納の位置などは確認しておくと良いです。
また、車イスでも利用しやすい洗面所などは居室のレイアウトを見る際の重要なポイントとなります。
退去の原因は居室ではなく、居室の選び方
特に気をつけていただきたいのが、「緊急時にナースコールのボタンを押すことができるか」です。右半身にマヒがある場合、左手でナースコールを押します。ベッドの位置は、ナースコールが左手から押せるように設置されていますか? この確認を怠ったままに居室を決めてしまうと、ご本人が入居してから、「ナースコールを押すことができない」ということが問題になり、結果的に、退去につながってしまうこともあります。この場合、居室の選び方に問題があったといえます。居室選びは、入居するご本人の身体状況などをよく思い出して決めることが大切です。
あいらいふ入居相談室は、ご本人の事情や身体状況を踏まえた上で見学に無料同行し、最適な居室選びのお手伝いをいたします。お気軽にご相談、ご連絡ください。