老人ホーム探しは、ほとんどの人が初めての経験

 相談者の概況

独居の70代男性は、糖尿病の悪化により右足を切断。引受人となったお兄様は、長年ほとんど交流のなかった弟様が何を望んでいるのかわからず、退院後の行き先に困っていました。そこで弟様やお兄様の要望を整理し、ニーズに合った老人ホームをご提案。無事入居することができました。

【困っていること】

・糖尿病の悪化により右足を切断。独居生活が難しくなった。
・老人ホームについて何も知らないので、何を基準に選んだらいいのかわからない。
・キーパーソンと本人の交流がほとんどないため、要望がまとまらない。

 エピソード詳細

若いころから独り暮らしを続けてきた70代の男性は、長年の不摂生がたたり糖尿病が悪化。とうとう右足を切断することになりました。車イスの生活となり要介護度は2。太り気味でかなり大柄なため、身の回りのことを自分で行うのは難しい状況です。

唯一の身内であるお兄様は、ご自身の家庭もあるため引き取ることはできません。病院から退院日を告げられ、行く当てもなく困り果てたお兄様から、医療ソーシャルワーカー様を通してあいらいふ入居相談室へご連絡をいただきました。

都心から離れた郊外に暮らす弟様。自由気ままに暮らしていたため預貯金はほとんどありません。老人ホームの利用料はご自身のわずかな年金とお兄様からのサポートで賄うことになりました。

お兄様は都心にお暮しで、「私の自宅近くの老人ホームがいいのかなあ」と、要望がはっきりしません。しかし、ご提示された十数万円の予算で、都心の老人ホームを探すことは困難です。そのことをお伝えしたうえで、「なぜご自宅近くに呼び寄せたいのですか?」とお聞きしました。すると、「特に理由はありません。老人ホーム探しなんて初めてだし、それに、もう十数年も弟と交流がないので、弟が何を望んでいるのかわからないのです」とおっしゃいました。

あいらいふ入居相談室にご相談される方で、初めからご要望が整理されている方はほとんどいません。それはある意味当たり前のことだと思います。なぜなら、老人ホーム探しはほぼすべての方が初めての経験だからです。予算、エリア、医療対応、提携医療機関、リハビリ、レクリエーション、食事、入居者の男女比や年齢、介護付や住宅型、などなど。何を基準に老人ホームを探せばよいか、ほとんどの方はそのものさしを持っていません。

老人ホームに入居されるのは弟様です。そこでまず、弟様の状況について整理することにしました。

弟様は、糖尿病をお持ちですがインスリンは自己注射で対応されています。また、認知症はなく意思疎通はスムーズです。右足は切断しましたがお元気ということもあり、買い物や散歩など、束縛されない自由な暮らしを望んでいました。また、性格は楽天的で快活。地元にお友達がたくさんいることもわかり、愛着のあるこの街を離れたくないとも。

「十数万円の予算で、弟様が自由に過ごせる、弟様が住んでいる街の老人ホーム」で選定をしたところ、何軒か候補が浮上。実際に弟様にもご見学いただき、最終的に「ここなら」とご納得いただけるサービス付き高齢者向け住宅に巡り合うことができました。

「だらしのない弟だと思って今まで交流を避けてきましたが、弟の意外な一面を知ることができました。お友達に愛されていることもわかり、今ではそんな弟をとても誇りに思っています。これからは子どもの頃のようにたくさん話ができそうです」と笑っていました。

 選定ホーム

ホーム(1)
郊外にある住宅型有料老人ホーム。利用料が安価。デイケア、デイサービスが隣接している。アットホームな雰囲気。

ホーム(2)
キーパーソン宅に近い介護付有料老人ホーム。自然豊かな環境でゆったり過ごせる。レクリエーションが多彩。

ホーム(3) ※入居ホーム
本人の自宅に近く、自由度の高いサービス付き高齢者向け住宅。看護スタッフ日中帯常勤。利用料はこの中では一番安価。

 入居したホーム

利用料が安く、自由度の高いサービス付き高齢者向け住宅。

 今回のポイント

・対面相談を通して要望を整理し、ベストな老人ホームを提案する。
・一般的に老人ホームの利用料金は、都心に比べて郊外のほうが安い。