その希望、本当に本人の幸せですか?
相談者の概況
相談者は遠方に住む対象者の兄。対象者は60代男性で独居。背中に痛みを感じて検査したところ結石を発見。手術したものの入院中に若年性アルツハイマーを発症し、車イスが必要になったためホームを探していました。
【困っていること】
・独居でキーパーソンの家族は飛行機の距離。万が一の時に対応ができない。
・若年性アルツハイマーで長期間の入居予想。ランニングコストが心配。
エピソード詳細
60代で独居だったご対象者様は、胆管結石(胆管に石ができて激痛が走る病気)のため入院して手術を行いました。無事に治療できたものの、入院中に若年性アルツハイマー病を発症して車イス生活に。退院後、自宅に戻ることは困難だったため、ホームを探していました。
唯一の肉親であるお兄様は飛行機の距離にお住まい。万が一の際、すぐに駆けつけることはできません。ホーム選びはご家族が遠方でもご本人が安心して過ごせることを重視する必要がありました。
当初、お兄様のご要望は「まだ若いのだから設備がきれいなホームがいい」というもの。しかしご家族が数か月に1度しか面会に来られない状況を考慮すると、見た目のきれいさよりもケアの充実度に重きを置くべきであることは、一目瞭然です。
そこで、ご希望通りのホテルライクなホームと併せて、担当ヘルパー制で認知症対応に実績を持つホームをご提案し、両者を見比べていただくことに。担当ヘルパー制のホームは見た目は古いのですが、薬に頼らない認知症ケアで実績があります。
また年齢を考えて入居が長期間に渡っても、資金的に問題がありませんでした。「ご本人が安心して過ごせることを一番に考えましょう」という相談員のアドバイスを受けて見学した結果、外観の美しさではなくケアに実績のあるホームへの入居が無事に決まりました。
選定ホーム
ホーム①
介護付有料老人ホーム。ホテルライクな造り。手術した病院から一番近い。家族事情を知っているため万が一の入院などで安心。
ホーム② ※入居ホーム
介護付有料老人ホーム。建物は改修型で古い。介護専門・認知症専門にわかれた2棟建て。薬に頼らずマンパワーでケアする認知症対応がウリ。医療機関への送迎無料。
ホーム③
介護付有料老人ホーム。設備がきれいでホテルライクな造り。アクティビティが豊富。
ホーム④
介護付有料老人ホーム。費用が安価。医療機関まで車で10分。
入居したホーム
マンパワーによる認知症対応に実績があり、通院送迎が無料のホーム。
今回のポイント
・長く暮らすホームだからこそケアの内容が重要に
・大切な条件は何か?経験豊富な相談員は、客観的な立場でアドバイス