やはりネットだけでは見えない部分も
相談者の概況
相談者は、ご対象者の弟。ご対象者は、80代の男性でケアハウス入居中です。脳疾患で入院したところ、退院後は介護度が上がってしまうためケアハウスを退去しなければならず、終の棲家として老人ホームを探していました。相談員が紹介した施設を見学後、ネットで高評価だった施設も訪れてみました。
【困っていること】
・お世話をできる身寄りがなく、親族は高齢の兄弟だけ。
・病気のため介護度が上がり、今まで住んでいたケアハウスに戻れない。
・将来も含め、費用面に不安があるため年金内で支払えるホームが条件。
エピソード詳細
ある日、私の携帯電話が鳴りました。相手は、日頃から付き合いのある病院のソーシャルワーカー様。聞けば、患者様家族と面談中で「老人ホームを検討することになったので、相談に乗ってほしい」とのこと。急きょご家族様に電話をかわり、ご事情を伺いました。
80代、脳疾患で入院中だったご対象者様は、退院後は入居していたケアハウスに戻ることができません。また介護のできる親族もいないとのこと。そこで電話でご要望をお聞きし、病院での面談を経て、選定の運びとなったのです。
候補の1軒を見学した後、弟様が「予算オーバーだが、インターネットで口コミ評価の高いホームを見てみたい」とおっしゃいました。急ぎ予定を変更し、そちらにも見学へ。両者を比較したところ、トータルであいらいふ入居相談室が選んだホームに軍配が上がりました。弟様は「やはりネットだけじゃ、わからないね」とぼそり。1軒目のホームに即決されました。
私からは、今後のことについてもアドバイス。それは将来を考えて、今からご対象者様の成年後見などを準備するのがベストということ。ホームの入居という大きな決断をするときは、その他の大切な話をするにもとてもよい機会なのです。
選定ホーム
ホーム(1) ※入居ホーム
住宅型有料老人ホーム。予算内で、弟たちが通いやすい距離。
ホーム(2)
介護付有料老人ホーム。ネットでの口コミが高評価。やや予算オーバー。
入居したホーム
弟たちが通いやすく、年金の範囲内で賄える住宅型有料老人ホーム。
今回のポイント
・ホーム入居は「今後を話し合う」チャンス。大切なことを後回しにしない。
・気になるホームは、実際に見て確かめよう。ネット情報の丸呑みは危険。