骨折の治療は順調だが、重い認知症がある
相談者の概況
次男様夫婦と同居の90代の女性が骨折で入院。治療は順調に進み、2週間後に退院となりました。しかし、入院前から認知症が急速に進行。自宅に戻ることが困難なため、老人ホームへの入居を検討しています。
【困っていること】
・骨折で入院し2週間後に退院だが、重い認知症があり自宅に戻れない。
・病院や施設を転々としたくない。
・予算が限られている。
エピソード詳細
次男様夫婦と同居の90代の女性が、腕を骨折して入院。治療は順調に進み、2週間後に退院となりました。しかし、2か月ほど前から認知症が急速に進行し、散歩に出かけて帰れなくなったり、トイレの場所がわからなくなったりという状態に。次男様夫婦は共働きで日中は不在となるため、「そろそろ老人ホームに」というタイミングでの入院でした。
医療ソーシャルワーカー様からご連絡をいただき、次男様とお話をさせていただくと、とりあえずの転院はしたくないとおっしゃいます。認知症の方の多くは、生活環境が変わると混乱します。それをご存じだった次男様は、病院や施設を転々とすることなく、長く住み続けられるところに一発で決めたいと希望されました。
とはいえ退院まで時間がありません。また、予算も限られています。選択肢としてはそれほど多くない中で、次男様夫婦は相部屋のホームへの入居を決めました。
一般的に相部屋は、「個室に比べて利用料は安いがプライバシーが守られない」という印象があります。しかし、「近くに人がいるから寂しくない」と、状態が安定する認知症の方も多くいらっしゃいます。施設長から、いくつか事例を聞いた次男様夫婦も納得し、見学日当日の契約となりました。
選定ホーム
ホーム(1)※入居ホーム
介護付有料老人ホーム。個室のほかに相部屋もある。レクリエーションやイベントに力を入れている。認知症ケア専門士が認知症ケアを主導している。
入居したホーム
相部屋のある介護付有料老人ホーム。
今回のポイント
・認知症の方は、生活環境が変わると混乱することがある。
・今では一般的ではない相部屋が、認知症の方にとって安心となることも。