利用料が安くても、遠方で交通費が高いと…
相談者の概況
2週間後に退院を控えたお父様は、家に近い老人ホームへの入居を検討中。息子様の希望は「家の近所で、入居金0円、月額利用料は10万円台」のホーム。しかし、実際の相場とは約4倍の開きがあるため、エリアを広げて選定しました。相談者の息子様は、一度は承諾したものの、遠過ぎて頻繁には通えません。
【困っていること】
・お父様の退院を控え、入居ホームを検討するが、選び方がよくわからない。
・家の近くで予算内のホームはゼロ。エリアを広げて探すことにしたが…。
・家から遠いホームは予算内でも訪問しにくい。親子関係も希薄になりそう。
エピソード詳細
70代のお父様は、病気で入院中。退院が2週間後に迫った頃、病院のソーシャルワーカー様から、あいらいふ入居相談室にご連絡が入りました。息子様にお会いすると、突然の介護にかなり困惑している様子。そこで弊社発行の『老人ホーム 見学ハンドブック』をお渡しし、基本的な部分からご説明しました。
お父様の年齢を考慮した、息子様の希望は「家の近所で、入居金0円、月額利用料は10万円台」のホーム。しかし、実際の相場とは約4倍の開きがあるため、エリアを広げて選定しました。
家から電車で片道約1時間半の2軒から、見学をスタート。3軒目は医療もサービスも充実していますが、約3時間の立地。ただし、月額利用料が安価であることから、息子様はこちらへ意志を固めていました。
ところが1日経って「遠過ぎて、頻繁に会えない」と不安になってしまいます。決断を急いで後悔しないために、ソーシャルワーカー様に事情を伝え、退院日を調整。改めて、家から通いやすいホームに息子様をご案内しました。面会の交通費を考慮して再提案したのです。
若干予算オーバーですが、サポート可能な額だったため、こちらのホームを選ばれました。交通費まで含めれば、実はあまり変わらなかったのです。
選定ホーム
ホーム(1)
多床室で月額の利用料が安価。ただし、保証金として10数万円程度必要。サービス内容はごく普通。建物は古く、家からやや遠い。
ホーム(2)
機能訓練士が常勤しており、リハビリに力を入れている。居室は2~4人の相部屋で予算内の利用料。家からやや遠い。
ホーム(3)
24時間看護スタッフ常勤で医療ケアも万全。全室個室で月額利用料は10万円以下。家から約3時間と遠く、面会に行きづらい。
ホーム(4) ※入居ホーム
ケアスタッフの人員体制が手厚く、日中は看護スタッフ常勤。家から近くて訪問にも便利。利用料は予算を少しオーバー。
入居したホーム
日中看護スタッフ常勤で手厚いケア。家から近いが、少々予算オーバー。
今回のポイント
・低予算にこだわり過ぎると、頻繁に面会に通えないケースも。
・利用料が安くても、遠方で交通費が高いと、かえって高くつく。
・相談員が、ソーシャルワーカーに退院日の調整を依頼することも可能。
・家から遠い場合、面会回数もふまえて後悔しないように検討すること。
・あいらいふでは、『見学ハンドブック』などで明快な説明を心がけている。