50代・認定無・難病持の三重苦を救った判断とは
相談者の概況
相談者は対象者の娘。対象者は50代女性で独居。ADLは自立して認知症もなく日常生活に問題はありませんでしたが、心臓に難病を抱えていて点滴対応が必要。退院後、安心して暮らせるホームを探していました。
【困っていること】
・50代で要介護認定はないが、心臓に難病を抱えて日常的に医療行為が必要。
・介護認定がなく医療行為のある入居者を受け入れるホームが見つからない。
・他社で探していたホームに面談で入居を断られる。
エピソード詳細
50歳代のご対象者様は身体的には自立していたものの、心臓に難病があり日常的に点滴が必要でした。退院後の住まいとしてホームを検討し、他社の紹介センターを通じて仮の入居約束をしたものの、いざ面談・書類審査の段階で医療行為への対応がネックとなり入居NGに。退院期限は刻々と迫り、緊急の相談として病院の医療ソーシャルワーカー様を通じてご連絡をいただきました。
ご家族様の要望は「娘宅の近く」、医療ソーシャルワーカー様の要望は「24時間看護師常勤」。しかし「24時間看護師常勤」に対して相談員は疑問がありました。看護師常駐のホームはほとんど介護付に限られ、しかも年齢層や介護度の重度な方が多い傾向があります。一方の対象者様は年齢が若く、心臓の病気以外はいたってお元気です。また娘様宅の近くというのも、すでに最初予定していたホームから断られている状況を考えると、まずは医療対応で安心できる環境を整えることが優先です。
こうしたことをもとに話し合い、自由度の高いサ高住で訪問看護を入れてカバーすることになりました。しかし難病を持つ方を受け入れるホームは多くありません。そこで医療ソーシャルワーカー様から医師へ働きかけてもらい、万が一の際にはかかりつけ医が全面的にバックアップする約束を取り付けた後にホームと交渉。ホーム側も最初は難色を示したものの、最終的に入居が決まりました。
入居後、「今は毎日キッチンで料理しているの。やはり自分のペースで生活できるのが一番ね。あの時、サ高住を勧めてくれてありがとう」と感謝の言葉をいただくことができました。
選定ホーム
ホーム① ※入居ホーム
サービス付き高齢者向け住宅。かかりつけ医から近隣で大学病院との連携もあり。自由な生活が可能。娘宅からはやや遠方。
ホーム②
介護付有料老人ホーム。24時間看護師常勤で医療対応に強み。生活の自由度は限られる。
ホーム③
介護付有料老人ホーム。日勤帯看護師常勤。機能訓練指導員を配置。生活の自由度は限られる。
入居したホーム
かかりつけ医から近く、体調急変時には病院のサポートが受けられるサ高住。
今回のポイント
・隠れたニーズを引出してベストなホームへ導く。それがプロの相談員です
・病院、ホーム、ご家族様と相談員。チームプレーで入居を実現