老人ホームから在宅復帰へ

 相談者の概況

60代の奥様は、自宅で転倒して骨折。がんの既往症がある上、うつ病を発症して救急病院で寝たきりに。家に戻るまでに回復するには、心のケアと体のリハビリが必要です。しかし、旦那様の要望は異なるものでした。

【困っていること】

・妻が自宅で転倒し、腰椎圧迫骨折で入院。夫は妻の在宅復帰を望んでいる。
・妻はがんの既往症もあり、骨折を機にうつ病を発症してから寝たきりに。
・急性期病院から回復期病院か老健に移り、リハビリができる状態ではない。

 エピソード詳細

奥様は自宅で転倒して、腰椎圧迫骨折で緊急入院。旦那様は奥様が退院後、在宅復帰ができるように介護老人保健施設(老健)か回復期リハビリテーション病院に移ることを望んでいました。しかし、がんの既往症がある奥様は、骨折で意気消沈。うつ病も発症し、ベッドから起き上がる意欲もありません。この状態を見た医療ソーシャルワーカー様は老人ホームを勧めますが、旦那様のご理解が得られず、あいらいふ入居相談室にご連絡が入りました。

旦那様と奥様も交えて面談。旦那様は頑なに、老健への入所か回復期病院への転院を希望しています。相談員がその理由を確認したところ「リハビリをしてほしいから」。確かに、老健や回復期病院は在宅復帰を目的としたリハビリを行います。ただし、どちらも滞在期間が決まっていること。そして、リハビリはご本人の意欲が重要です。相談員は、奥様が自宅に戻るには、うつ病の症状が安定した上で、リハビリを行うことが大切であること。また、期間を定めずに在宅復帰ができるまで入居することができる老人ホームが最適であることをお伝えしたところ、理解していただけました。

1軒目は精神科の受診が可能で、リハビリに力を入れているホームをご提案。2軒目は家の近くにある老人ホームで、違いは理学療法士によるリハビリの有無です。3軒目は理学療法士が常勤ですが、家から遠い老人ホームです。

見学をして最終的には、ご主人も通いやすく、精神科の通院に付き添いサービスがある2軒目のホームを選ばれました。今では奥様のうつ病も回復に向かい、在宅復帰に向けて元気に生活リハビリをされています。

 選定ホーム

ホーム(1)
家の近くにあり、理学療法士によるリハビリが週1回受けられる。精神科と提携しているが、通院は家族の付き添いが必要。

ホーム(2) ※入居ホーム
精神科の受診に付き添いサービスもある。理学療法士はいないが、生活の中でのリハビリに力を入れている。家からも近い。

ホーム(3)
理学療法士が常勤で、毎月の利用料も安い。ただし、家から離れており、交通の便があまりよくない。

 入居したホーム

自宅に近く、精神科受診の付き添いサービスがある。生活リハビリが充実。

 今回のポイント

・老人ホームは、在宅復帰を目的として入居するケースもある。
・がんの既往症がある場合、精神的に不安定になり、うつ病を発症しやすい。
・老老介護の場合、配偶者が無理なく通える場所にあるホームが望ましい。