身の回りのことは自分でやりたい
相談者の概況
独り暮らしをしている70代のお母様が自宅で転倒。骨粗しょう症が進行していて腰の骨を圧迫骨折しました。歩行ができるまでに回復しましたが、人に囲まれた病院での生活に安心感を覚え、退院後は老人ホームに入居したいと希望しています。身の回りのことは自分でしたいとの強い要望があり、居室にキッチンがついているサービス付き高齢者向け住宅をお勧めしました。
【困っていること】
・独居の母が自宅で転倒し、腰椎圧迫骨折で入院。
・病院での生活に安心感を覚えたため、退院後は老人ホームへの入居を希望。
・料理や洗濯など、身の回りのことは自分でやりたい。
エピソード詳細
特にこれといった持病もなく、元気に独り暮らしをしていた70代のお母様が、自宅で転倒。骨粗しょう症が進行していたらしく、腰椎圧迫骨折で歩行ができなくなってしまいました。いったんは要介護5と認定され、息子様も心配していましたが、安静期間を経てリハビリを始めると驚異的に回復します。
息子様も病院のスタッフも退院後は自宅に戻るものと思っていましたが、お母様は老人ホームへの入居を希望します。その理由は「人に囲まれた病院での生活に安心を感じた」から。同じ病室の方との何気ないおしゃべりが楽しく、何かあっても誰かが気付いてくれる安心感があり、いつも人の気配を感じることができるので寂しくなかったといいます。
お母様はなんとか歩けるようになりましたが、ADL(日常生活動作)が落ちているのでリハビリの継続を希望しています。また、食事やトイレ、風呂、洗濯など、老人ホームに入居しても身の回りのことは自分でやりたいとおっしゃっています。
そこで、大手企業が運営するサービス付き高齢者向け住宅をご提案しました。サービス付き高齢者向け住宅の基本的なサービスは、生活相談と安否確認のみです。原則として入居金はなく、敷金のみなので賃貸住宅感覚で入居できます。
ここは、居室にキッチンやトイレが付いてワンルームマンションのような造りでありながら、ご入居者様同士やスタッフとのコミュニケーションをはかるためのサークル活動やレクリエーションが盛んです。
また、今はお元気ですがもしかしたら後遺症が出る可能性があることや、まだお母様はお若いので長い目でみれば要介護度が重くなる可能性があることから、より介護サービスの手厚いお住まいへ移ることも想定しておく必要があります。
今回選定した運営会社は、サービス付き高齢者向け住宅のほかに、住宅型有料老人ホームや介護付有料老人ホームなど多様な形態の高齢者施設を運営しているので、移り住みがスムーズなのではないかと考えました。
プライバシーを保ちつつ人と適度な関わりを持ちながら生活できる環境に、お母様も息子様も好感触。「ここなら今までと変わらない生活ができそう」と、その場で入居を決めました。
選定ホーム
ホーム(1)※入居ホーム
ワンルームマンションのようなサービス付き高齢者向け住宅。大手企業による運営で、介護・看護などサービスの総合力が高い。居室にキッチンがついているので自炊可能。入居者同士やスタッフとのコミュニケーションをはかるため、サークル活動やレクリエーションが盛ん。
今回のポイント
・骨粗しょう症が進むと、骨折しやすくなる。
・サービス付き高齢者向け住宅の基本的なサービスは、生活相談と安否確認のみ。
・病気の種類によっては、今はまだ出ていない後遺症を想定した施設選定が必要。