「自分の家」のような施設に入りたい
相談者の概況
対象者様は80代の女性。隣接するエリアに住む次女様が通いで介護していましたが、度重なる徘徊に悩み、老人ホームをご自身で探して見学に。しかし、希望する「自宅と同じ感覚でいられるホーム」が見つかりません。
【困っていること】
・認知症による徘徊が深刻になり、家族の見守りがきわめて困難に。
・自宅でしかお風呂に入らない。デイサービスでは入浴拒否。
・居室にお風呂があり、自宅感覚で過ごせるホームを探すが見つからない。
エピソード詳細
ご対象者様は認知症で、徘徊が深刻でした。ご主人様は対応しきれず、次女様が仕事中に連絡を受けては駆け付ける日々でしたが、それも限界に。老人ホーム入居を考え始めたものの、問題はご対象者様が自宅以外での生活に抵抗感が強いことです。デイサービスの入浴も、自分の家ではない場所でお風呂に入りたくないと拒否していました。
そこで次女様は、可能な限り自宅に近い感覚で過ごせるホームはないかと考えました。しかし、見学に出かけても、希望との違いに落胆するばかり。事情を知る担当ケアマネジャー様からのご紹介で、あいらいふ入居相談室にご相談をいただきました。
ご希望は、居室内にお風呂があることです。介護付でその条件を満たすホームは希少ですが、相談員はご希望通りのホームを選定してご提案しました。徘徊はGPSを使用して万全に見守りつつ、本人の自由な行動を尊重するなど、質の高い認知症ケアでも定評のあるホームです。
違いはご主人様と次女様、どちらのご自宅から近いかだけです。最終的にキーパーソンである次女様が通いやすいホームを選ばれました。ご対象者様は今、入居したホームを「自分の家」と認識され、穏やかに過ごされているそうです。
選定ホーム
ホーム(1)※入居ホーム
居室にお風呂やミニキッチンがついている。認知症介護に定評がある。キーパーソンのご自宅からは自転車で10分。
ホーム(2)
(1)と同系列でスペックは同じ。ご対象者様の自宅からは近いが、キーパーソン宅からは30分ほどかかる。
入居したホーム
ワンルームマンションのような居室で、主介護者が通いやすいホーム。
今回のポイント
・要望が難しく自力では簡単に見つけられないホームも、専門家なら探せる。
・認知症の入居者の行動を抑制せず、自由な外出に配慮したホームも存在する。