段差だらけの家に母を戻せない
相談者の概況
90代のお母様は、足を骨折し入院。杖歩行ができるまで回復したものの、段差の多い自宅に戻るのは心配です。息子様は家の改修を決断。工事期間中はリハビリに特化したサービス付き高齢者向け住宅に一時的に入居されました。
【困っていること】
・母は家で転倒し骨折。退院後はリハビリを続けて、自宅復帰を切望。
・自宅は段差が多く、転倒リスクも高いため、息子は母のホーム入居を検討。
・母は家をバリアフリーにするよう要求。自宅に潜む危険は考えていない。
エピソード詳細
息子様夫婦と同居中の90代のお母様は、自宅で転倒した際に足を骨折し、入院してしまいます。ですが、杖歩行ができるまでに回復すると、「早く自宅に戻りたい」と切望していました。しかし、ご自宅は段差だらけで、転倒リスクがいっぱい。息子様は「老人ホームの方が安心ではないか」とお母様にお話しますが、完全に拒否。「家を改築するか、新たに購入すればいい」と強気です。息子様は、困った揚げ句、あいらいふ入居相談室にご相談にこられました。
後日、相談員がお母様にお会いすると、「他人に気を遣ってホームで暮らしたくない」とのこと。とはいえ、お母様もご自宅での生活に一抹の不安を感じているようで、最終的にはバリアフリーに改修することになったのです。
自宅復帰にあたり、相談員が「改修工事中は、身の安全と身体機能を低下させないために、ホームに入居してリハビリを継続することが大切です」とお伝えしたところ、お母様は渋々、承諾。
そこで相談員はご自宅から近く、リハビリに特化したホームを2軒、ご提案しました。お母様は、すぐに受入れが可能なサービス付き高齢者向け住宅を選択。現在は改修工事も終わり、ご自宅でお元気に過ごされています。
選定ホーム
ホーム(1)
自宅から車で10分程度の場所にある有料老人ホーム。理学療法士が常勤しており、リハビリのシステムも整っている。
ホーム(2) ※入居ホーム
サービス付き高齢者向け住宅。自宅に近く、居室は広めでミニキッチンも完備。必要な介護サービスを利用して、リハビリも継続可能。
入居したホーム
自宅近くのサービス付き高齢者向け住宅。小規模なので見守り体制も手厚い。
今回のポイント
・ホーム入居を拒否する場合、本人の不安要素を導き出すと理解を得やすい。
・サービス付き高齢者向け住宅は、急な入居場合の対応も融通が利く。
・必要なケアを組み合わせたいときは、サービス付き高齢者向け住宅を選ぶ。